■辰巳ダム日誌 | |||
辰巳ダム日誌(2010年7-9月) 目次 ◆2010.7.16(金) 辰巳ダム裁判第12回口頭弁論開催 ◆2010.7.24(土) 辰巳ダム裁判提訴2周年記念集会の開催 ◆2010.8.11(水) 辰巳ダム裁判進行協議(治水勉強会)の開催 ◆2010.11.19-21 日本科学者会議による第18回総合学術研究集会(於宮城)において辰巳ダム計画の問題点を発表 →クリック |
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【辰巳ダム日誌】2010.6.17(木) 辰巳ダム建設事業の買収用地の「土地代金」非公開についての異議申し立て 石川県の作成した「辰巳ダム建設事業費変更対照表」によると、辰巳ダム建設事業の総額は、旧計画が123億円に対して、新計画では240億円と約2倍になっている。そのうちの用地及び補償費は13億円から57億円と4倍以上に跳ね上がっている。新計画では、ダム堤体が150メートル程度上流へ移動し、ダムの規模は幾分縮小されており、特段、用地等の費用が大きくなる理由は見あたらない。この用地及び補償費に関して、もう少し詳細を知りたいと思い、情報公開請求をした。買収を開始した平成元年から平成21年度までの「用地取得整理台帳」が公開された。 一部公開され、公開しない部分は、「土地代金、前金払金額、残金一括払金額、補償金額、補償金前払金額、残金一括払金額」である。被買収者名、住所、地目、地積等は公開されている。 当初は、全体の合計の買収費用等がわかればいいと思っていたので、土地代金等は非公開は個人情報だから当然と思っていたが、黒塗りで公開されてみると、なんとなく「なぜ公開しないのか?」という考えがふと浮かんだ。県が、モノを企業や個人から購入した場合、税金をコレコレにいくら使いましたということで公開するのがあたりまえではないか、隠さないといけない理由があるのか、コレコレにいくら払いましたという県の支出情報であり、個人情報ではないのではないか、個人の収入を公開しているわけでもない(収入の一部であるが、その他はわからない)、と疑問を感じた。 辰巳ダム担当者に聞くと、前に石川県情報審査会の答申があり、それによったものだとの説明があった。答申を確認してみると、確かに、補償金額は非公開対象となっており、「建物等の内容は公にされていない、公開は将来の円滑な用地買収に支障がでる」など判断が示されていた。今回の非公開は、これに準じて、土地代金も非公開としたようであった。 それでも腑に落ちないので、少し、調べてみると、案の定、公開にかかる考え方に変化があり、土地代金の公開するべきという最高裁判決がなされていることがわかった。土地代金については、近隣の取引価格から類推できるものであり、プライバシーとして要保護性に乏しいということらしい。補償金については、土地ほど明らかでなく、公でない部分が多く、通常他人に知られたくないと望むものであるから、非公開が妥当ということらしい。 ということで、異議申し立てをすることにした。 【独り言】 隠すから、いろいろな闇の勢力?(政治屋?)がブローカーとして関与して不当に高い用地代金を支払わされるのである。公開すれば、こんな問題は起こらないはずだ。建設の時代は、その事業効果を早期に実現するために買収のスピードも必要だから、役人のフリーハンドも必要で、政治屋の仲介も必要悪だった面があったのかもしれない。これからは、そう急ぐ必要もない。必要なところに必要なだけの費用をかける、税の使用の透明化が必要だ。補償金についても公開するべきと思うが、個人的に他人に知られたくないことをなんでもかんでも公開せよということに過ぎると住みにくい社会になっても困るかな(^_^;) 資料リスト @「平成14年6月13日石川県情報審査会答申」→pdfファイル A石川県情報公開条例 http://www.pref.ishikawa.jp/reiki/reiki_honbun/i1010053001.html B最高裁(第二小法廷)平成17年07月15日判決 〔情報公開−市土地開発公社保有土地の一覧表・買収価格等/名古屋市〕 http://www.hiraoka.rose.ne.jp/C/050715S2b.htm C参考文献:「用地事務における「情報の公開」と「個人情報の保護」について〜最高裁の判例を受けて〜」 http://www.o-e.co.jp/enman/enmankaiketu/youtijimu.pdf 【辰巳ダム日誌】2010.7.16(金)辰巳ダム裁判第12回口頭弁論 2010年7月16日(金)午前11時半〜、金沢地方裁判所第1号法廷で開催。 「進行協議(治水の勉強会)を8月11日に行う、前回は被告側、今回は原告側が専門事項について説明をしてもらう、争いのないところで調書化したい、印字したものを1週間前に裁判所へ提出して欲しい」旨の話が裁判長よりあった。原告は、自然環境に関して意見書を提出。次回の口頭弁論は、10月1日、1週間前までに、治水に関して被告の反論、原告の認否書面の提出、地すべりに関して原告の反論の提出をする予定。 【辰巳ダム日誌】2010.7.24(土)13時30分〜16時 辰巳ダム裁判提訴2周年記念集会の開催 場所:石川県教育会館 (香林坊大和ウラ) 碇山原告団長の挨拶のあと、鳥毛弁護団長から、裁判の現状と展望についての話がありました。 その後、国土問題研究会の奥西一夫先生が、「地すべり危険度の観点から見た辰巳ダムの問題点」と題して、記念講演が行われました。 内容は以下のとおり。 1.地すべりや提体破壊などによる地すべり災害 2.バイオントダム地すべり−最悪のダム地すべり災害 3.辰巳ダム湛水域における地すべりの危険度 4.利根川水系八ッ場ダム,紀ノ川水系大滝ダムにおける地すべりの問題 5.地すべり問題から見えるダム計画の袋小路 講演内容の要約→クリック 講演内容のパワーポイントファイル→クリック 講演の録音→クリック 【辰巳ダム日誌】2010.8.11(水) 辰巳ダム裁判進行協議(治水勉強会)の開催 8月11日午後2時から4時までの2時間、金沢地方裁判所大会議室にて開催。裁判所から説明を求められた事項(治水)について原告側(上野鉄男、中 登史紀)が説明。 説明の際に使用した説明資料→パワーポイントファイル その結果を記録した資料→ワードファイル
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