■辰巳ダム日誌
                          辰巳ダム日誌(2010年1-3月) 目次

◆2010.2.26(金) 辰巳ダム裁判第10回口頭弁論
◆2010.3.11(木) 浅野川水害第三者委員会の技術根拠資料不存在決定に対する異議申立の答申結果は、「実施機関は本件処分を取り消し、公開せよ」
◆2010.3.26(金) 辰巳ダム裁判報告集会 ―裁判の報告と学習―の開催

◆2010.4.23(金) 辰巳ダム裁判第11回口頭弁論(予定)



【辰巳ダム日誌】2010.2.26(金) 辰巳ダム裁判第10回口頭弁論
 
辰巳ダム裁判の第10回口頭弁論は、2010年2月26日午後11時から11時半頃まで、金沢地方裁判所第1号法廷で開催された。
被告からは第10準備書面、原告からも第10準備書面(治水)が提出された。
 原告の第10準備書面(治水)は40ページにわたる長文であり、土木技術の専門ではない裁判官や弁護団および傍聴する住民に理解してもらうために、書面の内容の骨格について図表で視覚的に表したものを紹介した。原告の一人である中 登史紀が、パソコンの電子ファイル(パワーポイントファイル)を法廷に設置されたスクリーン上で示しながら、約15分間説明した。第10準備書面は以下のところで確認できます。
  第10準備書面(治水)→クリック
  第10準備書面の骨格を紹介したパワーポイントのファイル→クリック
  当日プレゼンテーションした陳述文書→クリック
 反論の書面の提出期限は、4月16日(金)、第11回口頭弁論は、2010年4月23日(金)午前11時半から、金沢地方裁判所第1号法廷で開催されることに決定した。
 治水に関しての勉強会は、5月26日(水)2時半から5時、4号法廷での開催が提案された。

【辰巳ダム日誌】2010.3.11(木) 浅野川水害第三者委員会の技術根拠資料不存在決定に対する異議申立の答申結果
 一昨年の11月に出した「異議申し立て」の結果の案内が届いた。1年以上も前のことであるのでややうんざりである。先月の26日の石川県情報公開審査会の審議で結論がやっとでた。件名は、2008.11.21づけの「浅野川洪水の洪水量の技術根拠資料不存在決定」に対する「異議申立」である。
 浅野川洪水についての「第三者委員会」で示された結論の技術根拠資料の情報公開請求に対して、石川県河川課によれば、成果品ではないから、文書が不存在であり、公開できないという回答であった。しかし、結論を公式に表明している以上、結論を導いた技術的な計算根拠は、組織として供用しており、最終的に体裁が整った成果物として納入されていなくとも、組織として保有していることになり、公文書に該当するという、常識的な疑問からの異議申し立てであった。 審査会の結論は、当方の常識に沿ったものであり、不存在とした決定の取り消しという判断を下した。いわく、組織共用文書の三要件を満たしていたと認められるので実施機関は本件処分を取り消し、改めて公開請求に対応する公文書の特定を行い公開決定等をすべきである。
 答申書の4ページに審査会の判断理由の記述があり、その部分を抜き出して以下に掲載する。
解釈運用基準では、組織共用文書の要件として
 (1)実施機関の職員が職務上作成し、又は取得したものであること、
 (2)実施機関の職員が組織的に用いるものであること、
 (3)当該実施機関が保有していること
のすべてを満たすこととされている。
 まず、(1)及び(2)については、本件請求文書が第三者委員会に提示された資料の根拠となるものであり、職員が職務上作成又は取得し、職員が組織的に用いるものであることは明らかである。次に、(3)については、実施機関は、業務委託の検収を終え成果品として提出されるまでは保有していないと主張するが、第三者委員会の資料を検討、作成した時点では、委託業者からデータを取得していなかったとは考えられない。また、第三者委員会はその設置要綱により「原則公開して行う」とされており、そこで検討結果としての数値等を明示して資料を説明する以上、その根拠について説明を求められることは想定されているはずであり、実施機関がその基礎データを保有していないと考えることは困難である。したがって、本件公開請求時点において、本件請求文書は組織共用文書としての要件を満たしていたと認められるので、実施機関は本件処分を取り消し、改めて公開請求に対応する公文書の特定を行い公開決定等をすべきである。

 石川県情報公開審査会の答申書(第78号)の写しの送付について(pdfファイル)→クリック
 答申第78号 答申書 平成22年3月 石川県情報公開審査会(pdfファイル)→クリック

【辰巳ダム日誌】2010.3.26(金) 辰巳ダム裁判報告集会 ―裁判の報告と学習―
 時: 平成22年3月26日 午後6時30分 〜 8時30分
 処: 石川県生涯学習センター35号室(3階) (旧・県庁新館)
 主催:辰巳裁判原告団
 @ 裁判報告           鳥毛 美範弁護団団長
 A 学習「辰巳ダムは必要ないー石川県の犀川治水計画批判」中 登史紀
 B 土地収用不服審査請求について 碇山 洋
 C 募金活動報告
 D 今後の活動について
 配布資料 → クリック

@について:4月に地すべりの反論を含めて準備書面を出すが、ほぼ、双方の反論が出尽くすことになる。次の段階は、証拠調べである。詳しい人に証言してもらうこと、証人尋問である。5月には、治水の専門的なことに関して裁判官が勉強するための機会もある。6月から7月には地すべりについても同様の勉強会があるだろう。なぜ、間違っているのか、計算の仕方が過大であるのか、うまく証明して、裁判官にそうだなと思ってもらえるかが問われる。証人尋問は2ヶ月に1回のペースとすると、来年にかかる。
Aについて:パワーポイントのファイルで説明。辰巳ダムについての石川県の説明、辰巳ダムの出現についての説明、裁判での治水/代替案/利水についての概要についての説明。これをたたき台にして、PR用のファイルの作成、パンフレットの作成をすることになった。
Bについて:裁決処分に対する行政不服審査請求をしている。類似の請求をしている約60人について、総代を決めた。今後、収用委員会へ反論、国による意見聴取があり、審査される。62条で審理は公開でやるように規定されているが、なされていない。4回の公開での集会はあったが、意見聴取だけで審理はされていない。66条で裁決の会議は非公開でもよいことになっているが、審理は公開でなされなければならない。
Cについて:担当者の都合で、次回に。
Dについて:パンフレットの作成、PR用のDVDの作成、5月に2年集会の開催。


 【辰巳ダム日誌】2010.4.23(金)辰巳ダム裁判第11回口頭弁論(予定)
 2010年4月23日(金)午前11時半から、金沢地方裁判所第1号法廷で開催予定。傍聴自由。
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