シリアだより(概要編)
シリアだより(概要編)
シリアにおいて農業が始まり、冶金術が発明され、初期のアルファベット(ウガリットで世界最古のアルファベットを刻んだかけらが発見されている。)が考案されたとのことです。宗教、哲学、交易の言語、都市、外交、文化の交流の制度もシリアにおいて発芽したそうです。これらにまつわる歴史・文化資源と自然景観、つまり、なんでもあるのだそうです。
今回の仕事が、観光開発調査ですが、シリアの主要な観光資源として、4つの世界遺産があります。ダマスカスとアレッポの旧市街、ボスラとパルミラの遺跡の4つです。
観光地編で紹介します。
シリア国の概要は下記のとおりです。
正式国名:シリア・アラブ共和国
Syrian Arab Republic
独立:17 April 1946独立
旧宗主国:フランス(委任統治国)
政体:共和制
元首:Hafez al-Assadアルアサド大統領, 1992年3月4選、任期7年
位置:北緯32〜37度(日本と同じくらい)、東経35度〜42度
面積:185千平方キロメートル(日本の半分)
首都:ダマスカス
人口:1,430万人(1995年)
民族:アラブ人、アルメニア人、クルド人、パレスチナ人ほか。いわゆるアラブ系の顔の人のほか、ヨーロッパ系統の血の入った白人も多い。
公用語:アラビア語(一部、英語を使っている。大学出は英語、フランス語もできるようである。)
宗教: イスラム教(スンニー派、アラウイ派、ドルーズ派)
経済: 国内総生産(GDP)496,504百万シリアポンド(1994)(1シリアンポンドが3円に相当する。1.5兆円ほど、日本の300分の1くらいである)
一人当たりGDP 35,978シリアポンド(1994)(日本円で10万円ほど。日本の30分の1くらい。)
実質経済成長率 6.07%(1990-1994平均)
1党独裁かどうかよく把握していないのですが、バース党(イラクと同じ、イラクのフセインはここの分家ということらしい。アサドさんとは個人的にも相性が悪いらしく両国の関係は悪い。イラン・イラク戦争のときはイランにつき、湾岸戦争のとき、イラクに敵対した。)が支配していて、大臣はバース党から任命される。次官が実務の最高位である。実際は次官が仕切っている。大臣は、党の意志を伝達することが一番の勤めらしい。団員が客観的に冷静な分析をして説明すると、要するに悪いところを指摘すると、その反論が始まり、演説を聞かされる。レバノン、ヨルダン、イスラエルを含めてこの地域はシリアが中心、というよりもこれらの国を含めてシリアという意識が背景にあるようである。中華思想のようなものである。あの国(イスラエルという地名はシリアの国の地図にはない。)はパレスチナ地方である。建前の上では今もあの国とは戦時体制下にある。というようなわけで、あの国ことはいわない方がよいらしい。
少し前の情報では、シリア国内の日本人は、160人くらいで、ダマスカスに100人くらい、海外青年協力隊、語学研修生が主であるとのことであった。最近、援助や商社の進出などで急に増加している様子である。日本からの観光客も年間6000人と聞いているが、かなり増加している様子である。