石川県の犀川水系流域委員会の報告

◆犀川水系流域委員会第3回総合部会、平成16年6月14日(月)、石川県庁
2004.6.22 更新

 河川法(昭和39年法律第167号)第16条の2第1項の規定に基づき、犀川水系に係る 河川整備計画を策定するに当たり、治水、利水、環境等に関する学識経験者、有識者及び関係 団体の代表の意見を聴くため、「犀川水系流域委員会」を設置しており、委員会は、整備計画について意見を調整し、河川管理者に助言する。 今回は、犀川水系流域委員会第3回総合部会を開催する。 
 

 1.日時 平成16年6月14日(月)  15:30〜18:00
 2.場所 県庁 11F 第1105会議室
 3.主催 石川県土木部河川課
 4.内容
 本県では、河川法(昭和39年法律第167号)第16条の2第1項の規定に基づき、犀川 水系に係る河川整備計画を策定するに当たり、治水、利水、環境等に関する学識経験者、有識者及び関係団体の代表の意見を聴くため、「犀川水系流域委員会」を設置している。
 今回は、第3回総合部会を開催し、河川整備計画に記載すべき内容について、集中的かつ専門的に議論を行うものである。
 5.総合部会委員
 池本 良子 金沢大学助教授
 川村 國夫 金沢工業大学教授
 北浦 勝  金沢大学教授
 佐野 修 いしかわ動物園飼育第二課長
 砂川 孝志 (財)リバーフロント整備センター専務理事
 玉井 信行 金沢大学教授
 中村 浩二 金沢大学教授
 三森 義佐 石川県内水面金沢漁業協同組合相談役理事
 矢島 孝昭 金沢大学教授
 山本 勝一 石川県経営者協会副会長
 (五十音順)



 後日、記録テープを聞いた。
 事務局サイドがまとめた素案に対しての議論である。委員長の考えをまとめたコメントも配布されたようだ。その文言のところで議論がなされたが、ほとんど、単なる思いつき発言の連続である。これまでの委員会で議論をまじめにしておれば、その結果として自然にできあがるものである。文章をまとめるなどということは事務方の仕事で、委員がわざわざ集まって議論するような話ではない。

 いくつか、印象に残った話は、
●カワヨシノボリの話、犀川・浅野川のカワヨシノボリは海へもどらずに閉じこめられたもので特徴的なのだそうだ、他の一部の川以外にこんなことはないという。町の中の用水の至る所にもいるがこれまで知られていなかったそうな。
●河川台帳の話が突然出た。多分、渡辺寛氏の指摘によるものだろう。「維持管理のところで河川台帳の作成は重要では」という委員の指摘に対して、河川課長は「一通り、そろっている、十分でないという意見もある、充実をはかっていきたいと考えている、極めて重要であると認識しています。」との発言があった。当方はつい最近、県管理河川の台帳を確認したことがあるが、20年ほど前に最後の作成がされ、更新されておらず、全くの無用の長物化していた。誰も見るものがいないのか、ほとんど汚れていない。とても、河川課長がいうように「極めて重要であると認識している」とは思えない。
 
 会議終了後に面白い
事件があった。
 会議の終了が告げられた直後、傍聴者より発言あり。

傍聴者 「委員長! 会議が終わった時点でちょっとお願いがあるんですけれど。いままで沢山の傍聴者から意見がでていると思います。委員長から言われましてですね、これまで沢山の意見が出ていると思うんです。私、聞いているところによりますと、約50件でまして、項目で言いますと約二百数十件、そういうものが委員長サイドに届いて、委員のみなさんにもきちっと届いているのかどうか、そういう経過が私は全くわからない。単なる一方通行ですので、やっぱり、委員長は意見を出してくれって言った以上はそれに対して、リアクションが委員長の方からなければこれは信義にかけんじゃないかと思うんですけれど、事務局サイドで全部握りつぶしているのではないかと私は思うわけです。委員長はどのようにお考えでしょうか?」

委員長 「エートですね、じゃーあのー、概略といいましょうか、私の考え方を申し上げたいと思います。エー、事務局が握りつぶしているということはない、委員会にも、委員の方々にも、こういうものが出てきましたという通知はですね、エー、そういったものが届いているといったケースがあります。私が聞いているケースもございます。アノ、デ、私の判断は、あの、基本的には議論の中でですね、そういった項目は反映されてきたというふうに思います。それと、エー、整備基本方針に関わる議論につきましては、あの、Q&Aをですね、事務局に用意をしてもらったわけですが、その過程で一応、わたくし相談にのりました。Q&Aの中で、えー、いままでに頂いている意見はですね、答えを出せるようにということで、意見交換をしたことはございます。あの、今言われた事務局が一方的にですね、そこで止まっているとそういうことはございませんし、委員会の議論に反映されているという風に考えております。」

傍聴者 「しかしで、例えば鞍月用水の堰を取り壊すことが前提になっていますけれど、私は、あれは撤去しなくても十分、児童会館側の上流の、いわゆる左岸側ですね、公園がたくさんありますから、そういう公園を利用すれば、堰を撤去しなくてもいいんではないかという提案もしているわけですけれど、それが、議論が全然ならないのは、どこかで握りつぶしているんではないかという風に考えるんですが、いかがでしょうか?」

委員長 「直接の議論はですね、この委員会、その傍聴の方々とはしない、という約束ですので、今日はここで終わらせていただきたいと思います。」

傍聴者は、委員長につめより、「、委員長は権限がある、、、一生懸命意見を出しているんわけですよ、、どこまでやっているにかわからない、、、」、混乱、、、飛び入りも入り、会場騒然!。―――寛ではなく、完――――

 突然の発言に、委員長もかなり、動揺。傍聴者の勝ち。「意見はすべて確認しております。議事にかけるかどうかはすべて私が判断して必要な事項はかけております。以上」とでも答えればそれで終わりだったのでは。委員長はかなり性格のよさそうな人なので、ちょっと同情しました。けれど、こんな委員会の議論で、無駄な公共事業のお墨付きを出されてはかなわない。
 委員長の発言にあった「Q&A」に対して、
 「Q&Aに対する反論」をはやく、まとめてぶつけないとまずい(-_-;)、(^_^;)

 今後のスケジュール、第3回流域委員会は7月中〜下旬。



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