石川県の犀川水系流域委員会の案内

◆犀川水系流域委員会総合部会 第二回施設専門ワーキング、平成16年3月26日(金)、石川県厚生年金会館
2004.3.26 更新

案内:
 石川県の案内は以下のとおりである。
 「犀川水系流域委員会総合部会 第2回施設専門ワーキング」の開催について
 1.日時:平成16年3月26日(金)13:30〜16:00
 2.場所:石川厚生年金会館 2F 加賀の間
 3.主催:石川県土木部河川課
 4.内容
 本県では、河川法(昭和39年法律第167号)第16条の2第1項の規定に基づき、犀川 水系に係る河川整備計画を策定するに当たり、治水、利水、環境等に関する学識経験者、有識者及び関係団体の代表の意見を聴くため、「犀川水系流域委員会」を設置している。
 今回は、「第2回施設専門ワーキング」を開催し、河道・ダム等の施設計画等について、専門的に議論を行うものである。
 5.総合部会ワーキンググループ(施設)構成員
  川村 國夫:金沢工業大学教授
  北浦 勝:金沢大学教授
  玉井 信行:金沢大学教授
  辻本 哲郎:名古屋大学大学院教授
  三森 義佐:石川県内水面金沢漁業協同組合相談役理事
  藤澤 侃彦:(財)ダム技術センター理事
  山本 勝一:石川県経営者協会副会長
  中記)辻本委員は当日欠席。


内容:
 前回の施設専門ワーキングの意見の集約
 新辰巳ダム構想


委員会の様子:

筆者の感想:

 久しぶりの傍聴である。前回は、基本方針に基づいた施設計画について、河川環境と中流部の河川改修計画の議論があったらしい。前回の議論についての簡単な説明があった。鞍月用水堰については建設の歴史的経緯も調査するとのことで一覧表で説明があった。

河川の整備計画で、小生が最も気になり、委員会でも話がでているようだが、全く、議論にならない問題に支川の確率年の問題がある。
伏見川、高橋川、安原川の確率年は10年という説明である。20年確率の雨が降ったら、氾濫するではないか、犀川本川を100年確率で整備しても、支川がこのような低い確率年では問題ではないか。これに対して県はどう考えているのか?
会議が終わって課長に尋ねることにした。ところが、マスコミ対応の後、聞こうとしたら、迎えの車が待っていると言うことで逃げられた。別の担当者に尋ねた。

Q:「(本川は100年確率だが)支川は10年確率対応ということだが?」
A:「目標は50年確率だが、費用がかかりすぎるので暫定的に10年確率で整備している。」
Q:「目標が50年であれば納得する。(本川との差が小さいので)では、20年確率の雨が降ったら氾濫するのか?」
A:「まだ、委員会で議論をしている最中で決定したものではありません。」
 Q:「? 目標が50年確率ではないの?」
 A:「費用がかかるので10年確率で。」
 Q:「?」
 
話をしているうちに当方の頭が混乱してきた。先方はこの議論をしたくないらしい。
 それもそうだ。辰巳ダムを造り、さあ、100年確率降雨に対して大丈夫だと言っても支川が10年確率では尻抜けである。
 東海豪雨では、整備が進んだ、一級河川の「庄内川」は氾濫しなかったが、つながっている支川の「新川」の整備水準が10年以下と遅れていたため、大きな被害が発生した。本川と支川を同時に、同レベルの整備水準ですすめなければならない。(本川100年で支川が50年とすればいいバランスではないか、100年と10年ではお話にならない。)

 今日は、辰巳ダムの新構想について話があった。
 犀川ダム、内川ダム、辰巳ダムの3つのダムを連携して運用し、辰巳ダムは洪水調節占用ダムにすることを構想しているとのことである。
 これにともない、犀川ダムの貯水有効容量を変更125万m3、減ずるそうだ。
  減55万m3(堆砂容量を 235万m3 → 290万m3に見直す。)
減70万m3(サーチャージ0.5→2.0mに変更。新基準適用のため)
  合計 125万m3
 である。何となく、おかしい?
 前回の辰巳ダム計画までは、犀川ダムの有効容量はそのままだったはず。仮に、現時点を基準に新たに見直すとしたら、内川ダムの堆砂容量がそのままというのはおかしいではないか?内川ダムもすでに30年が経過している。犀川ダムを見直すなら、内川ダムも見直して当然である。
そもそも、現時点で古いダムに新基準を適用するとなると、基準にあわないものが山のように出てきて収拾がつかなくなる恐れはないのか?わざわざ、問題を掘り出さなくても運用でできるところは改善する方が賢明のような気がするが。
このあたりは、技術者として、かなり腑に落ちないところである。
チェックする必要あり!


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